「ルパン三世」にまつわる思い出。ちょっといい話。
「ルパン三世」にまつわる思い出。ちょっといい話。
「ハードボイルドで大人っぽいテイストにしよう」
いいですねぇ。
大いに期待しましょう。
昔、漫画アクション編集部に依頼されて、
「ルパン三世Y」の中の一話、
「盗まれたルパン」を書いたときに、
編集さんから聞いた話ですが、
モンキーパンチ御大がボクの脚本をとても気に入られて、
それは「これはボクのルパン」だという事でした。
実は、ボク子供の頃、貸本屋で借りる
「原典 ルパン三世」の大ファンだったのです。
むろんテレビシリーズもファーストシリーズが好き。
しかし僕らの若い世代でも原典を知るものはすでに少なく
「ぜひ、ルパンの脚本を書きたい!」
と、言ってくる脚本家のほとんどが
「カリオストロの城」テイストなのだとか。
そこをボクの脚本を見て
「これはボクの(原典に近い)ルパン」だと
言ってくださったのが望外の喜びでした。
そのせいか当時のルパンには脚本はクレジットされないのが
通例だったのですがボクが書いた回だけは雑誌掲載時にも
単行本でも「脚本 鍋島雅治」となっており、
これもボクの自慢の一つです。
とても嬉しい(おそらく)当時の編集部のご配慮でした。